今回のブログ解説は、ミニフットゴルフの代表的な遊び方の中で最も親しみやすい「ホールインワンチャレンジ形式」の詳細についてご説明します。
「ホールインワンチャレンジ形式」とは、直線のコースを作り、所定の回数や時間内でどれだけ遠くから決められるか、という遊び方になります。
もちろん、特に個人で楽しむ場合には、好きなようにプレーしていただいて全く問題はないのですが、ランダムな距離からランダムにプレーしていると「始まりも終わりも目標もよく分からず、とりとめもなくなってしまう」という点が一つと、もう一つ大きな点は「偶然・たまたま・まぐれで入った」ことになるという点です。
最初から10mの地点から、何度も何度もやってその内にたまたま入った!、でももちろん嬉しいですし気持ちよくはあるのですが、2m、3m、4m・・と短い距離から感覚をマスターしながら積み上げていき、結果としてついに10mにまで到達した!というのでは満足感、達成感に大きな違いがありますし、その気持ちよさも格別となります。
こうして方式をある程度決めておけば、例えば「今日は5mまでしか決まらなかった」としても、「次回は5m以上、自己記録更新に挑戦する!」という楽しみ方ができますが、ランダムにやっていると締りがなくなってしまい、無茶な距離からばかりトライして結局一度も入らずに飽きてしまったり、何度も挑戦して少しずつでも記録を延ばそう!という意欲に繋がりにくくなります。
加えて、イベントの際に特に小さなお子さんにいきなり長い距離からプレーさせると、感覚が分からないため、いきなりシュート性のボールを思いっきり蹴られてしまい、ボールがガードやストッパーを飛び越えて周囲に危害が及ぶ、というリスクも出てきます。
※
ちなみに、この事象はかなりの高確率で発生します。またこれは強く蹴った子供が悪いのではなく、そうしたケースを考慮できていなかった運営側の落ち度といえます。
距離の長さは場所による制約はあるものの、基本的に上限がありません。サッカー場のように広い場所であれば、15mにとどまらず、20m、30mという成功例だって作れるかもしれません。
とにかく「短い距離から1mずつ積み上げて延ばしていくやり方」と「好きな距離からランダムにやるやり方」は少し別モノであると認識いただければと思います。
※
もちろん、youtubeバラエティのような目的であれば「20mから一撃で決まるまで帰れません!」のような企画も非常に面白いと思います。
次はセッティングについてご説明します。
下記の写真をそれぞれご覧ください(クリック/タップで拡大します)。
会場がどこであれ、まずはカップキットを置いて、直線のコースを作ります。
距離は可能な範囲で5m~15m程度。さすがに5mよりも短いと飽きるのが早くなってしまいますが、ミニマムでは4mあれば成立すると考えてよいです(上記一番右の写真の例)。
長い方は可能であれば20mまで設定することもあります。ちなみに距離の起点はカップキットの中心からです。
個人で楽しむ分にはなくてもよいですが、イベントでの活用を含め複数人で一緒に楽しむ場合には、何らかの距離マーカーを設置することが望ましいです。
マーカーは最初の1mは短すぎるので省略し、2mから以降1mごとに設置することが定番です。
マーカーの素材は、下記のようなマーカーコーン、かつ数字入りのものが非常に便利です。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B08MW3951Y
※
普通の印字無しのマーカーに自分でマジックで数字を書いてもいいです。できるだけ費用を抑えて楽しむことも大事です!
もしくは、時間があれば自分でA4やB5の紙に「〇m」と各距離を大きめにプリントアウトし、クリアファイルに入れたりラミネート加工して使用するのも良いです。
ラミネート加工は、業者に依頼したり専用機械でやらなくても、下記のようなセルフラミネートフィルムが入手できますので、自分の手で行うことができます。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0BF9VWSKN/
ラミネートよりもクリアファイルに入れる方が準備は楽ですが、雨や朝露に濡れると水がクリアファイルに染み込み、次回は新たに印刷し直すことになります。
これらのような備品セッティングの詳細については、また別な機会に記事にしたいと思います。
またイベントとして行う場合、直線コース(ホールインワンチャレンジ形式では「レーン」と呼びます)はもちろん1レーンから、会場の許容度や参加者のボリュームによって、2~6レーンなどで適宜設定します。
下記画像を参考にしてください。
また、カップキットの数を抑えつつ、できるだけ同時に多くの参加者をさばくために、下記のようなレイアウトを考えてしまう場合がありますが、
こうしたレイアウトは、カップを外れたボールが他のプレイヤーに干渉してしまうためNGです。
※
「おすすめできない」ではなく「確実にうまくいかない」ですのでご注意ください。
もちろん、準備や運営のことだけを考えればレーンの数は少ない方がやりやすいわけですが、参加者のボリュームに対してレーン数が少なすぎることは問題になりやすく、例えば参加希望者はすごく多いのにレーンが1レーンしかないと、待ち列(待ち時間)がとても長くなり、参加者の不満が高まります。冬など寒い時期の屋外であれば身体も冷えて尚更です。
待ち列ができても、10~15名程度までに収まっていることが望ましいです。
待ち列については、レーン数がいくつであっても、1列にまとめた方がよいです(コンビニレジの「フォーク並び」と同じイメージです)。レーンごとに並んでしまうと、場所もかさばりますし、レーンごとに消化スピードが違う(距離が延びる人はその分時間がかかる)ため、やはり不満につながりやすいです。
また、待ち列の配置はレーンの前や後ろではなく、横に沿って並ぶ形が望ましいです。これは細かいのですが、待っている間に他のプレイヤーのプレーがよく見えることが大事で、それによって待っている間も退屈しませんし、自分がプレーするときのイメージを事前に持ってもらいやすく、そのことが全体のスムーズな進行につながります。
ただし、当然ではありますが、レーン数が増えればその分スタッフの数も比例して多く必要になる点は悩ましいところです。
また、体育館などで後ろが壁になっているような場合を除いて、カップキットの後ろ側には何らかのボールストッパーか、ストッパー要員を常駐配置することも必要となります。
※
「何らかのボールストッパー」については、これも備品編で追って言及します。
当協会の過去事例としては、6レーンでやることは非常にまれで、スポーツフェスのような場合でも4レーンまででこなすことが多いです。スタッフについても、フェス系の場合は地元サッカー部の生徒などボランティアで手伝っていただける場合がよくあり、必要人員の全てを有償で確保することはやはり少ないです。
ほとんどのイベントの場合、予算が限られているケースが多いと思いますので、レーン数、スタッフ数、予算規模のバランスで最適な形をよく検討する必要があります。
最後に、各レーン数での事例をそれぞれ挙げておきますのでご参考になればと思います(全て一例です)。
▽6レーンの事例
https://minifootgolf.jp/report-20231124-kids-collabo/
▽4レーンの事例
https://minifootgolf.jp/report-20231001-chibashi-sports-matsuri/
▽3レーンの事例
https://minifootgolf.jp/report-20220527-walking-hiroba/
▽2レーンの事例
https://minifootgolf.jp/report-20240518-baytown/
▽1レーンの事例
https://minifootgolf.jp/report-20240317-fujizakura/
次回のブログでは、「所定の回数や時間ってどうするの?」などについて解説していきたいと思います。
↓ページ下部のカテゴリーやタグから、「ブログ」や「解説」のリンクをクリックしていただくと、それぞれの記事の一覧がご覧いただけます。